modest violet

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開発者としてのあれこれや、日々の雑記など

your future hasn't written yet. no one's has.
by Emmett Lathrop "Doc" Brown

住所欄をシステム入力する際に京都の通り名まで考慮すべきか否か考察してみた。

住所を扱うシステムを構築された方には馴染みの深いものに、郵便局の郵便番号データがあります。郵便番号って管理するだけでも結構な労力になるので、最近はあまり使用していませんが・・・

郵便番号データダウンロード
http://www.post.japanpost.jp/zipcode/download.html

さて、そんな住所情報ですが、住所には「通り名」というもう一つの住所が存在します。特に通り名を日常的に使用しているのが京都に住んでいる方々です。
住所欄をシステムで扱う際にこの通り名まで考慮すべきか否かを考察してみました。

この考察の前提条件
  • 事前にお客様から提供されている郵便番号と住所情報をシステムに入力する想定
  • 住所欄が長すぎると項目に収まり切らないので、郵便局の郵便番号データ通りにするか、または提供された住所を入力するか

通り名とは

公的な住所とは別の普段使いの住所という位置付けです。京都の場合は通り名の方が圧倒的に長い!でも住んでいる人にとってみれば、一発で場所が分かるという優れものなんだそうです。
例としては、こんな感じです。※郵便番号は605−0014です。

【公的な住所】
京都府京都市東山区北木之元町

【普段使いの住所】
京都府京都市東山区三条通南二筋目白川筋西入ル二丁目北木之元町

このように、公的な住所より普段使う方が長いという一見すると意味不明な状況になっています。
よく見て頂いたら分かるのですが、公的な住所の間になにやら文字がいっぱい入っています。これは無くても意味が通じるのでは?という疑問が生じます。何故わざわざ長い住所を書くのでしょうか。

それは、京都が碁盤の目のようになっているのが最大の理由です。
縦の通りと横の通りが合わさるところから、東西南北どのように進むか、を住所表記に取り入れているのです。

個人の好みで表現を変更出来る通り名

通りの名前に西から入るのか、東から入るのか等個人の観点で付けているケースも多いようです。最初にこの事実を知ったときはなんてユニークな・・・と素直に感心しました。

  • 上ル:北側に入った場所
  • 下ル:南側に入った場所
  • 東入ル:東側に入った場所
  • 西入ル:西側に入った場所

通り名は考慮すべき?

さて、本題は「住所欄をシステム入力する際に京都の通り名まで考慮すべきか否か」です。
当然ながら公的な住所が通り名を含んでいないので、郵便番号自動変換では一発で表示されません。
また、上ル・下ルの使い分けも個人の好みなので、完全に合致する訳でもありません。
よって、郵便番号から変換される住所をもって登録する。通り名なんてなくても届く!という結論に至りました。

・・・が、よくよく考えると自分が好んで使用している住所を無視されるのって、お客様の立場から考えるとどうなんだろう?
京都の通り名の文化をこよなく愛している人に、郵便番号7桁化で簡素化された住所で手紙などを送る。
封を開ける前に、まずムッとすると思います。自分が通り名を含めた住所で住所登録の連絡をしているにもかかわらず、です。
少なくとも、自分は嫌かなぁ・・・と思ったので結論を翻しまして、郵便番号自動変換されずとも、通り名は登録出来るだけの住所枠を設けた方が良いと考えました。

必要となる項目は以下の通り。
1.都道府県 -> 全角5文字
2.市区・町・村 -> 全角10文字
3.町名 -> 全角25文字
4.番地 -> 全角10文字
5.マンション名など -> 全角30文字
合計全角80文字(半角160文字) 枠で事足りると思います。
1.の都道府県は、今のところ4文字が一番長いので十分な範囲。
2.の市区町村は、かすみがうら市などの7文字がMAX。
3.の町名は上記の京都通り名が含められる字数。

そもそもな話

何も考えず、適当にデータベースのカラム値を大きな数にしておけば、こんな事を悩む必要はないんですけどね。。。
こだわることも大事だと思います。