modest violet

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開発者としてのあれこれや、日々の雑記など

your future hasn't written yet. no one's has.
by Emmett Lathrop "Doc" Brown

僕がCDコレクターをやめた理由

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数年前まで、僕はCDのコレクターでした。

初回生産版をこよなく愛し、持っていない限定版は中古屋を巡ってまで手に入れるほど必死でした。
これは自分の性分なんだと。きっと、一生こんな感じなんだろう。まぁ、それはそれでいいかなとか思うほどに。

でも、ある時を境に一気に熱が冷めました。

それは、あるアーティストの新譜アルバム発売の時です。

・初回限定版A(DVD付き・アナザージャケット)
・初回限定版B(DVD付き・アナザージャケット※Aとは内容が違う)
・初回限定版C(ボーナストラック1曲・アナザージャケット)
・通常版   (ボーナストラック1曲※Cとは内容が違う)

あれ?これって単に搾取されてるだけじゃない?

「ファンなんでしょ?好きなんでしょ?じゃあ全部買うよね当然」的な。

この時点で、シングルCDならばまだ許容出来ていたと思います。
ただ、アルバムでこういう仕打ちはなかなかに酷い。

「応援しているアーティストだから複数枚買う」というファン心理は良くわかっているつもりです。

それは、ファンが自ら同じCDを複数枚買うというのであれば、個人の嗜好なので問題はないと思うのです。

ただ、そういったファン心理につけ込んで、販売する側が「ファンなら全部買うでしょ?」という感じで販売するようになったのが、ただただ悲しい

そう遅咲きながら気づいてしまった事により、僕はコレクターを卒業しました。

初回生産限定販売

今でもこの販売方法が多いのかは判らないのですが、一時期「初回生産販売のみの限定版」というのが流行った時期があります。

それを買いそびれると二度と手に入りませんよ、といった類いの商品です。

これは本当に意味がわかりません。

買いそびれたり、後になってそういった商品があったことを知り、欲しくても手に入らない訳です。

中古屋もしくは転売屋しか儲からない。

有名な所ではBOΦWYの「COMPLETE」という製品です。

定価が2万円に対して、1999年頃には10万円*1というプレミア価格がついていました。

BOOWY COMPLETE ?21st Century 20th Anniversary EDITION?

BOOWY COMPLETE ?21st Century 20th Anniversary EDITION?

後に、COMPLETE 21st REMASTER EDITION が発売となり、またインターネットオークションの台頭でプレミア価格は下落し、今では5,000~10,000円で買えるようです。


かくいう僕も、TMNが1994年終了時に発売した限定BOX「GROOVE GEAR」をプレミア価格で買った思い出があります。

定価が1万円だったのに、確か4万円近くで購入したと思います。

これを買うために必死にアルバイトをした記憶が・・・。

今だと3,000円くらいで買えてしまうようです。

それでも良き思い出として残っているのですから、コレクターは怖いです。

このように、「本当に欲しい人が困って」しまうのが、初回生産限定販売なのです。

出来れば、この形の販売は無くなって欲しい所です。

複数パターン販売

これは、大きく分けて2パターンあります。

1.内容は同じでジャケットなどが違うケース

CDの収録内容は同じで、ジャケットが違うなどのケースは、まだ割り切りが出来ます。

有名なのは安室奈美恵の「SWEET 19 BLUES」が4種類のジャケットで販売し話題になりました。

SWEET 19 BLUES

SWEET 19 BLUES

ただ、収録内容は一緒なので、自分の好きなジャケットを選べば良いだけという考え方も出来ます

どちらかというと僕は、曲をコンプリートしたいというコレクターだったので、ジャケットだけの相違にはあまりこだわりが無かっただけなのかもしれませんが。

とはいいつつ、これもTM NETWORKになりますが、「Major Turn-Round」というアルバムがあります。

Major Turn-Round

Major Turn-Round

恐るべき事に、通販限定かTSUTAYA、新星堂のみでの販売。
しかも、それぞれで特典が異なるという悪行w
さらにさらに、通販版はピクチャーレーベルが4種類でもちろん何が入っているかは判らないといった悪魔のような所行で販売されました。

もちろん、複数枚買いましたけども。

はい、コレクターだったので。

ちなみにこの段階では、まだまだバリバリのコレクターです。
売り方はアレでしたが、かなりの名盤だと今でも思っています。

余談になりますが、思った通り通販で購入した「Major Turn-Round」は同じピクチャーレーベルが何枚もダブりました。当時はYahoo!オークションが黎明期で全体的にまだまだ緩かったので、「交換オークション」という手法で交換したりしてました。

2.収録内容が違う、DVD有無などのケース

これは、冒頭に書いた通り、僕をコレクターから卒業させてくれた販売方式です。

初回版・通常版の2パターンくらいなら、致し方ないとは思えます。

ただ、初回版にAやらBやら複数パターンを設けて、さらに通常版には違うボーナストラックを入れるとか「何か違うんじゃないの?」と思わずにはいられない訳です。

アルバムCDは3,000円近くします。

学生には大金です。それを何種類も買うかとなると買わない、買えないわけです。さらに、初回版は色々ついてきて5,000円を超えるケースも。

音楽CDに5,000円はさすがにやり過ぎな感が否めません。

そりゃあCD売れずに、音楽ダウンロードに走るよなと。

結局の所、必ず買ってくれる人たち。そう、固定ファンの人たちに、買わなくなった人の分まで買ってもらわないといけないので、同じCDを少しバリエーション違いにして販売しているのでしょう。

コレクターだった僕の目を覚ましてくれるくらい酷い状況だと思っています。

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個人的には握手券付きCDの販売も、同じ部類に入ると思っています。

閉塞する音楽市場

音楽は今でも好きなので、歌謡祭とかのテレビは今でもよく見ます。でも、最近の曲がほとんど無いんですよね。

昔に流行った曲をカバーしたりとかが結構多い。

1990年代後半から音楽シーンが劇的に変わったという印象が全くないんです。

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1970年代はフォークソング、1980年代はロックや台頭し、90年代初頭はポップな曲が多くありました。

2000年に入る頃にラップが流行り、少し変わったかな~と思った事もありましたが、結局2017年の今、目新しさが無いわけです。

音楽CDの扱いが低くなっているからなのかもしれません。

おわりに

僕の今の人生はたった1枚のシングルCDで変わりました。

これは過言でもなんでもありません。

そんな思いがけないきっかけで、人の人生を変えてしまえるほど音楽というのは素晴らしい物だと思っています。

音楽を手にする事が出来るCDという媒体が「大人の事情」で、若い世代に疎遠になっているのであれば、悲しい事だと思います。

今必要なのは、初回版でも特典でもなく、小学生でも買える価格(つまり日本のCDは高い)にする事だと僕は思います。

*1:COMPLETEには黒番と再販の白番があり、黒番が特にプレミアだった